グァテマラ パルミラ

今日は新入荷の「グァテマラ パルミラ」をご紹介していきます。

グァテマラの国土

グァテマラは中米北部に位置する共和国
面積は約10万9千km²で日本の約3分の1程度の小さな国ですが、人口は約1700万人と中央アメリカでは最も多く、首都のグァテマラシティは中央アメリカ最大の都市となっています。
グァテマラは「火山と山の国」とも言われるほど、険しい山岳地帯が国土の大部分を占めています。
特に西部~中部にかけては火山地帯となっており、国内には33の火山が存在します。
そのうち3つ(フエゴ火山、パカヤ火山、サンティアギート火山)は現在も活発に活動しています。
火山の噴火により堆積した火山灰や火山性土壌は、ミネラル分に富み、コーヒー栽培に非常に適した土壌環境を作り出します。
また、標高が500m〜2,000m以上に及び、コーヒーの主な生産地はおおむね1,300〜1,800mの高地に位置します。
標高が上がるにつれて気温は下がり、昼夜の寒暖差が大きくなります。
この寒暖差が、コーヒーチェリーのゆっくりとした成熟を促し、酸味と甘みのバランスが取れた風味を作り出します。
さらに、各地域の標高、風向、湿度、日照時間、霧の発生頻度などの組み合わせにより、「マイクロクライメイト(局所気候)」が生まれ、農園ごとに個性ある風味が育まれます。

グァテマラコーヒーの特徴

8つの主要なコーヒー産地

グァテマラには8つの主要なコーヒー産地があります。
それぞれが異なる地形・気候・土壌条件を持ち、味の個性にも反映されています。

①アンティグア(Antigua): 三つの火山に囲まれた盆地に位置し、火山性の肥沃な土壌と昼夜の寒暖差が特徴です。濃厚なコクと甘みが際立つコーヒー豆が栽培されています

②ウエウエテナンゴ(Huehuetenango): 非火山性の高地で、乾燥した空気と強い日差しが、華やかな酸味とフルーティな香りを引き出します。

③サンマルコス(San Marcos): 最も暖かく、降水量が多い地域です。繊細でフローラルな香りが特徴のコーヒー豆が栽培されています。

④アティトラン(Atitlan): グアテマラの火山性コーヒー栽培地域の中で、最も有機物が豊富な土壌を持つ地域です。明るいシトラス系の酸味が特徴のコーヒー豆が栽培されています。

⑤コバン(Coban): 涼しく、雨や曇りの日が多い地域です。フルーツのようなフレーバーを持つ、個性的なコーヒー豆が栽培されています。

⑥フライハネス(Fraijanes): 活火山と軽石が混在する火山性土壌があります。クリアな酸味が特徴のコーヒー豆が栽培されています。

⑦ニューオリエンテ(New Oriente): 雨天や曇天が多い地域で、コバンと似た環境です。チョコレートのようなフレーバーと重厚感が特徴のコーヒー豆が栽培されています。

⑧アカテナンゴ(Acatenango): 2006年に8番目のコーヒー生産地として登録されました。クリーンな後味が特徴のコーヒー豆が栽培されています。

栽培品種

主にアラビカ種が栽培されており、代表的な品種としてブルボン種 (Bourbon)、カツーラ種 (Caturra)、カツアイ種 (Catuai)、などがあります。地域によってはマラゴジッペなども見られます

精製方法

グァテマラでは主にウォッシュト(水洗式)処理が採用され、発酵槽でミューシレージを落とした後に清水洗浄し、パーチメントコーヒーを得る方式が一般的です。
乾燥は天日乾燥を基本とし、湿度が高い地域では乾燥機やアフリカンベッド乾燥と組み合わせるケースもあります

グレーディング

栽培されている地域の標高の高さによって7つの等級に分けられています
標高が高いほど寒暖の差が大きく、コーヒーの種子が硬く締まり、酸味や香り、味わいが凝縮された高品質なコーヒー豆が育つとされているためです。

SHB(Strictry Hard Bean ストリクトリー・ハード・ビーン):標高1350m以上
HB(Hard Bean ハード・ビーン):標高1200m〜1350m未満
SH(Semi Hard Bean セミ・ハード・ビーン):標高1050m〜1200m未満
EPW(Extra Prime Washed エクストラ・プライム・ウォッシュト):標高900m〜1050m未満
PW(Prime Washed プライム・ウォッシュト):標高750m〜900m未満
EGW(Extra Good Washed エクストラ・グッド・ウォッシュト):標高600m〜750m未満
GW(Good Washed グッド・ウォッシュト):標高600m未満

また、グァテマラにはANACAFE(アナカフェ)と呼ばれる機関があります。
Asociación Nacional del Café(グァテマラ全国コーヒー協会)の略で、グァテマラコーヒーの生産や品質管理を目的として、共同出資のもと1960年に設立されました。
ANACAFEでは、コーヒー豆や農園の管理はもちろん、生産者への教育や流通、マーケティングなど、グァテマラコーヒーの品質向上やブランディングに大きく貢献しています。

スポンサーリンク

パルミラの特徴

栽培地域

パルミラ農園はウエウエテナンゴ、標高1,500m~1,900mの地域に位置しています 。
メキシコとの国境近くにあり、昼夜の温度差が激しいことから、硬く豊かな酸味のあるコーヒーが生産されています。

品種と精製方法

品種は花や柑橘のような香りが豊かで、果実味のある甘味と軽やかな酸味が特徴とされるカツーラ種、ブルボン種
カツーラ種はブルボン種の突然変異種です。
精製方法はウォッシュト。クリアな味わいに仕上がります。

味わいの特徴

個人的には「これぞコーヒー」という味わいだと感じました。
柑橘系の酸味がありますが、まろやかで、苦味も少なくバランスの良い味わい。
さすがグァテマラといった印象。
主張が少なく、どんなシーンにもどんなペアリングでも邪魔しない、控えめなコーヒー。
毎日飲むのにぴったりです。

販売店舗

グァテマラ パルミラは本店、ハーモニーホール店、西那須野店、大雄寺店で販売しております。
公式LINEでご予約いただきますと確実です。ぜひご利用ください。

LINEで予約する

ONLINE SHOP

本店

栃木県大田原市中野内735
080-7667-6169
11:00~17:00
火・水・木曜日定休
※コーヒー豆、グッズの販売のみ

ハーモニーホール店

栃木県大田原市本町1-2703-6
0287-47-4646
10:00~17:00(L.O.16:30)
不定休(ハーモニーホールの休館日等に準じます)

西那須野店

栃木県那須塩原市三島2-10-6
0287-47-4914
10:00~18:00
水曜日定休

大雄寺店

栃木県大田原市前田928-1
9:30~17:00(L.O.16:30)
8月より定休日なしで営業します

ひつじ珈琲のYouTubeチャンネル
コーヒーに関することを科学的にマニアックに
掘り下げていく番組です。

ひつじ珈琲の珈琲研究室

コメント

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。