【大雄寺店新商品】大関パン・ペルデュ
パン・ペルデュとは?
パン・ペルデュとはフランス語で、「失われたパン」を意味し、固くなったパンを美味しく食べるための料理=フレンチトーストのことです。
このパン・ペルデュを2025年12月28日(日)より、大雄寺店限定で販売します。
地元trump bakeryさんのバゲットを厚めにカットし、たまごたっぷりのアパレイユにじっくり漬け込んで、注文が入ってから焼き上げます。
表面はカリッと、中はトロトロ。コーヒーと一緒にぜひお楽しみください。
なぜ大関パン・ペルデュなのか?
きっかけ
実はこのパン・ペルデュ、発売のきっかけとなったのは、2026年春から放映が開始されるNHKの連続テレビ小説「風、薫る」のモデルとなった「大関和(ちか)」です。
原案である、田中ひかる著「明治のナイチンゲール 大関和物語」の中に「パン・ペルデュ」の記述がありますので、ここで簡単に紹介していきます。
大関和の生い立ちとパン・ペルデュ
下野国・黒羽藩(現・栃木県大田原市黒羽)の家老・大関弾右衛門(だんえもん)の娘として生まれ育った和ですが、明治維新による藩の没落により、一家は上京。
18歳で、故郷黒羽の士族で大地主として成功していた22歳年上の柴田豊之進(とよのしん)との縁談がまとまり、「玉の輿」と祝福されて嫁いだ結婚生活ですが、現実は妾(めかけ)の存在や過酷な労働、理不尽な制度に苦しむものでした。
二人目の妊娠を機に離縁を決意し、和は東京の実家へ戻ります。
神田五軒町の実家近く、幕府の中国語通訳として知られた鄭(てい)家の屋敷で、和は女中として働き始めます。
そこで世話をしていたのが、アメリカ・イェール大学留学経験を持つ次男・永慶と、その妻・寿子でした。
家族のように過ごす中で、永慶が淹れてくれたアメリカ仕込みのコーヒー、そして手際よく作ってくれた「パン・ペルデュ」。
台所に広がる甘い香りと、初めて口にしたその美味しさに、和は深く感動し、子どもたちにも食べさせたいと自宅で何度も作ったと伝えられています。
ちなみにこの永慶は後に借金をして屋敷跡地に洋館を建て、「可否茶館(かひーちゃかん ※読み方には諸説あり)」という日本で初めての喫茶店の営業を始めます。
ここでもコーヒーと一緒にパン・ペルデュが提供されていたそうです。
明治時代、子供を育てながら看護婦の制度化と技術の向上に努め、看護婦という職業の礎を築いた大関和の功績にあやかって、「大関パン・ペルデュ」としました。
時代のうねりの中で出会った、コーヒーと甘いおやつのひとときを、現代の私たちも味わってみたい—そんな気持ちから生まれた一皿です。

大関パン・ペルデュ ¥750
※テレビ放映等の影響で売り切れになる場合がございます。ご容赦ください。
販売店舗
大雄寺店
ひつじ珈琲のYouTubeチャンネル
コーヒーに関することを科学的にマニアックに
掘り下げていく番組です。



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